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書的田舎暮らし

日本美術の冒険者 チャールズ・ラング・フリーアの生涯

日本美術の冒険者 チャールズ・ラング・フリーアの生涯 中野明著

 

チャールズ・ラング・フリーアはワシントンDCにあるフリーア美術館を作ったコレクターです。鉄道車両の製造で財産を築いて美術品の蒐集を始めた。ホイッスラーのコレクションが有名です。

 

西洋美術史の中では日本美術はローカルな位置づけをされていますが、ホイッスラーは美というのは西洋と東洋に共通するものだととらえていました。コレクターとして親交のあったフリーアも同じ考えをしていたようです。

 

この本の題名は日本美術の冒険者となっていますが、日本だけでなく中国、インド、エジプトとアジアの美術を幅広く蒐集しています。日本の美術を理解するには中国の美術の知識が必要です。中国や日本を旅行して美術品が生まれた風土を肌で感じています。画商だけに頼らず自分で現地まで行って調べて購入しています。美術の鑑定は専門家以上です。

 

経営の能力を生かして、画商の言いなりに購入せずに、蒐集を始めるまえにリストを作成して慎重に購入しています。作品を画家から直接購入したりしています。安全に安く購入していたようです。

 

中国の竜門石窟が有名になると盗掘したものを購入したコレクターがいたようですが、フリーアは盗掘したものを購入していません。コレクターとして厳しいルールを持っていたようです。

フリーア美術館にはフリーアが盗掘される前に写真撮影した、中国の龍門石窟の膨大な写真がアーカイブに収録されています。インターネットで閲覧できます。

 

 

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銀閣